地獄の画家卍イラストエッセイ水無

俳優として全国CMで主演を務め、入社した映像制作会社で「喋りが面白いから」となぜかYouTuberにさせられてうっかり1,000万回も見られてしまう。地獄のようなイラストを添えたエッセイを毎日公開中。書籍化したいので、皆さん応援してくださいね☆

貧弱なお尻の悩み解消【水無のイラストエッセイ】

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 私のお尻のペチャンコ加減は世界トップクラスで、デカケツ至上主義のブラジル人が私のお尻を見れば「ハンッ何この貧弱なお尻? あんたよくそれで町を歩けるわね」「貧弱貧弱ー!」とでも言うに違いない。

  違和感を持ち始めたのは小学校の頃だった。学校の椅子に付ける座布団を敷いてもお尻がすぐに痛くなって、授業に集中できなかったのだ。書いている今思ったのだが、私の成績が壊滅的だったのはお尻が薄かったからではないだろうか。

 電車に乗ると座席が痛くて、映画館に行くと開始三十分もすれば床ずれのように気持ち悪くなりはじめ、深夜バスに乗ろうもんならどれほど眠くてもお尻が痛すぎていてもたってもいられなくなり、それならこれはどうだと奮発して買った一万八千円ほどの“ベッドと同じコイルスプリングがめちゃくちゃ入っている座椅子”も、安物とはだいぶ違うとはいえ三十分座っていると立ってお尻のコリをほぐしたくなる。

 これはさすがにおかしいと思い始めた私は、お尻を大きくするトレーニング方法をネットで探して、スクワットやヒップリフトなどを実践した。
 以前『プロテインですぐ疲れる体の改善』や『平熱を上げる作戦』でも書いたように、筋トレは嫌いだが健康のために毎日風呂前にスクワットはしていたのだが、足腰を鍛えるスクワットとお尻を鍛えるスクワットはやり方が違うとの情報をキャッチし、さっそくやり方を切り替えた。筋トレは“鍛えたい部位をイメージすること”がとにかく大事らしく、私は足を肩幅に開いてお尻をグイっと突き出すと、重りを持った両腕を身体に引っ付けて九十度膝が曲がったら五秒静止して、お尻さんに語り掛けながらゆっくりと腰を上げた。

「お尻さんお尻さんどうか大きくなってください。ブラジル人のようにとは言いません。せめて電車に乗っているだけで痛くならない程度には大きくなってください」などと脱衣所で一心不乱に声を掛けた。

 さらにたんぱく質は絶対に摂った方がいいとのことだったので、一時期やめていた朝食プロテイン生活を復活させて、お尻のことだけ考えて生きるようにした。

 声掛けとプロテインのおかげか、二カ月経った頃には気持ちお尻が大きくなったような気がして、仕事中にお尻を気にする回数も減ったように思えた。

 私はそのことを同僚の女性に話すと「いったいどんなトレーニングをしているのか興味がある」と言われたので得意のお尻用スクワットを披露したところ「動きが気持ち悪い」と一蹴された。あの女は情報を得たかったのではないのだろうか。女という生物の思考回路はいつも複雑怪奇である。

 私は他人への布教を諦めて、妻にお尻が大きくなった旨を報告した。見た目ではよく分からないと言うので「ちょっと触って確認してみてほしい」と促すと「おお! 前よりちょっとふっくらしてる! 餅パンくらいの手触りだ!」と大いに喜んでくれた。やはり持つべきものは良き妻だ。だが念の為彼女にもお尻用スクワットをしている姿は見せないでおこう。

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