地獄の画家卍イラストエッセイ水無

俳優として全国CMで主演を務め、入社した映像制作会社で「喋りが面白いから」となぜかYouTuberにさせられてうっかり1,000万回も見られてしまう。地獄のようなイラストを添えたエッセイを毎日公開中。書籍化したいので、皆さん応援してくださいね☆

得する古着屋の活用法【水無のイラストエッセイ】

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 娘が生まれ、姉達や近所の人からたくさんおさがりや便利グッズを貰った。硬い物で言うと食事用のテーブルやお風呂用のイス、ベビーカー、ベッドに取り付けるメリーなど。布製品で言うと肌着やよだれかけから始まって大量の衣類全般、ガーゼ、タオルケットなどだ。私は子ども服の趣味が姉達と非常に似ているため、貰った服はどれもこれも可愛いものばかりだった。

  最初は『肌着やガーゼがこんなにも要るのか?』と疑問に思っていたのだが、娘はよく汗をかき、歯磨きの代わりにガーゼで歯を拭いたりするので、これが意外と大量に使うのだ。
 おそらくそれらを貰わずに全て買っていたら五万円はしていたのではないだろうか。非常に物入りな出産直後の家計においては大きな額である。
 また、ベビーベッドやバウンサーといった必要な物もジモティーやメルカリで恐ろしく安く仕入れることができた。エルゴというブランド物の抱っこ紐に関してはとても綺麗なものを二つセットで三百円で譲ってもらい、逆に申し訳ないくらいだった。

 子ども服というものは六十センチ、七十センチと成長に合わせてかなり細かくサイズ分けされており、数カ月でサイズアウトしていくため、サラ着(新品の服)で買い揃えていくとどえらい出費になる。そこで子育ての先輩である姉達に教えてもらったのが“キングファミリー”という古着屋だ。大量の古着が二、三百円から売られており、良し悪しを見分けられる目があればとても安く可愛い服が買えるという素晴らしいお店なのだ。さらにそのグループ店の“ちゃくちゃくちゃく”に関しては驚くことなかれ、子ども服が全品百円なのだ。いや、驚くなという方が無理だろう。あそこは本当に天国だ。
 我々は最初「安いからキングファミリーよりもイケてないのかな」と言いながら店に入ったのだが、どうしたことか、キングファミリーと同等のレベルの服が多数あったのだ。安かろう悪かろうだと思っていた自分を諫め、お店に謝らなくてはならない。

 結局我々夫婦はその日で子ども服を三十二着買って、総額はなんとたったの四千五百円だった。一着あたり百四十円である。同じ枚数をそこらの安いサラ着屋で買っていたら一着千円として三万二千円。その差は歴然だ。

 しかし子ども服だけの問題ではないが、古着屋というものはけっこう難しいお店なのだ。あなたの周りに“古着屋で安くてダサい服ばかり買っている、じつにイケていない人”はいないだろうか。口が悪くて申し訳ないが、分かりやすく言うとリサイクルショップのような安い古着屋は基本的にダサい服が多い。本当にオシャレなものばかりを集めているこだわったヴィンテージショップなどはまた別だが、そうでない店ではほとんどダサいといっても過言ではない。ただ、その中から気に入ったものを見つけられたらとても安価で購入できる。

「古着屋は行こうと思わない」と敬遠している人を過去何人も見てきたが、彼らは探すのが面倒で表面上しか見ていないか、古着が生理的に受け付けないか、そもそも趣味が合わないかのどれかだ。
 私は高校生の時、雑誌に載っていた定価三万円のめちゃくちゃカッコいい白と薄緑のストライプシャツが欲しくてたまらず、安くて似たようなものはないかとアメ村やヴィンテージショップを一年以上かけて探し回ったが見つからず、諦めていた時にふらりと入った和泉市のオフハウスでかなり似たものが四百円で売られているのを見つけた時は雄叫びを上げそうになった。オフハウスやキンジはこういうことがあるから面白いのだ。

 また、欲しいブランドを狙い撃ちで探したい時はメルカリなどのフリマアプリが一番いい。私はフェフェ、サニーランドスケープ、ジェモー、プチジャム、セラフといった子ども服ブランドが好きなのだが、先日五着買って千六百円だった。安いサラ着屋より抜群に可愛い服が安価でゴロゴロと転がっているので、気になる人は詳しい人に聞いたりネットで勉強したりするといい。
 さらにこういうブランド服はサイズアウトして売る時も、買った時と同じくらいの値段で売れるので、売ることを頭に入れるとさらにコスパは高まる。安いサラ着では値段も買い手もつかないが、ブランドものならよく売れるのだ。

 べつに私はコーディネートを研究したりするようなオシャレさんではないが、服というオブジェクトには強い興味があるので、古着屋でいいものを見つけられる目を持っている。なので子ども服に限らず古着屋で安くて良いものを見つけたいと思っている人は、はじめのうちは詳しい目利きの人間を引き連れて行くといい。
 古着屋に一番行ってはいけないのは“服に興味がないのでなるべく安く済ませたい”という人だ。こういう人が行ってしまうとサイズ感のおかしい恐ろしくダサい物を選んでしまう可能性が高い。はっきり言って人は見た目でだいたい判断するので、服が致命的にダサいというのは本当にマイナスなのだ。

 上手く使えばとてもお得だが、知識がないと失敗してしまう。ツールも服も、上手く使いこなしてこそだ。

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