地獄の画家卍イラストエッセイ水無

俳優として全国CMで主演を務め、入社した映像制作会社で「喋りが面白いから」となぜかYouTuberにさせられてうっかり1,000万回も見られてしまう。地獄のようなイラストを添えたエッセイを毎日公開中。書籍化したいので、皆さん応援してくださいね☆

熱中症対策!マニアによる帽子のススメ【水無のイラストエッセイ】

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 今年の夏は“災害級の猛暑”と言われており、この夏だけで三桁の方が熱中症で亡くなっていると聞く。そこで今日、明日と、熱中症対策で私が使っている素敵グッズを二つお勧めしたい。まず今日は帽子についてだ。

  昔はまったく帽子をかぶる人ではなかったのだが、ある期を境に私は帽子が好きになった。ちなみにそのある期というのは私がリーブ21の全国CMに出演した頃だったので、後から聞いた話だが知り合いは「あいつリアルにハゲてるからCMに出られて帽子までかぶりだしたらしいぜ。こーりゃ触れちゃいかんやつだ」と噂していたらしい。たしかに紛らわしいがそうではない。

 わたしはそれまで服は古着やアメカジが好きだったのだが、その頃から“ちょい悪バンドマンが好きそうな服”を好むようになり、ちょい悪なキャップが必要になったのだ。
 私はブランドロゴだけが描かれたものや定番アイテムを身に付けて、その手のものに興味がない人から「あれって○○ってブランドだよね! カッコいい!」と言われるのが苦手で、ちょっと定番から外れたものを身に付けて、その手のものが好きな人から「それいいな! どこで買ったん?」と聞かれたい派なので、最初の帽子はなんとアマゾンUKから取り寄せた。まさかのイギリス製である。
 案の定それをかぶっていくと「それどこの?」「やべぇな!」と持て囃されたので、私は調子に乗って二つ目もイギリスから取り寄せた。

 そうこうしているうちに私はワーキングホリデーでカナダに旅立った。そしてこのカナダが私を帽子クレイジーにしてしまった。
 まず、カナダ最大の町トロントには帽子屋が腐るほどあった。ニューエラのような有名なキャップだけでなく、ワケの分からないブランドのキャップやハット、ニット帽などを取り扱う店が街中に溢れており、私は休日になると新しい帽子を探して街へと繰り出した。私は後先考えずに最初の一カ月で七個のキャップを買い、二つのハットを買った。もうこうなっては“たまにカッコいい帽子をかぶる奴”ではなく“帽子野郎”だ。

 最近の帽子は“7 3/8”や“7 1/2”といったようにかなり細かくサイズ分けがされており、二つ違うともう入らない。帽子マニアとしては致命的なことに私は頭が恐ろしく大きいため、小~中型サイズは入らないし、ワンサイズの帽子はまず入らない。なので後ろで調整できるスナップバックのものが私の主力ラインナップだ。

 私がトロントでもっとも惚れ込んだ帽子屋はクイーンストリートというオシャレな店しかない通りにあり、その店では他所ではまったく見たことのない帽子ばかりを取り扱っていた。私はここでつばの部分がアマゾンの木を使い、原住民が手作りしたキャップという非常に面白い逸話と見た目を持つ帽子に出会い、無収入の学生のくせに「これで一万四千円は安い」などととち狂ったことをほざき、さらに他にもハットとヘアバンドの三点を買ったので、仲良くなった店のお兄さんがハット代をタダにしてくれた。
「ここで働かせてください!」と頼んだが、無理と言われてへこんだ。

 ちなみに私は摩耗が怖くてまだそのキャップを六回しかかぶったことがないのだが、かぶって出掛けるとほぼ確実に「めちゃくちゃいいねそれ!」と褒められる。私の承認欲求はこうして満たされるのだ。

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 具体的に私が持っているのはハットが六個、キャップが二十個、ニット帽が三個、ハンチングが一個、ワークキャップが一個、ドレッドヘアーになれる形容不可能な物が一つの合計三十五個だ。

 日本で私が愛用しているのはCA4LAというちょっといい帽子屋で、誕生日プレゼントで欲しいものがない時はだいたい妻とここに行く。

 ススメと言うからには何か役に立つことを書かなくてはならない。私はオシャレさんに物申せるほどオシャレではないので、帽子デビューを考えているが何を買ったらいいのか分からない人に向けて帽子野郎としてアドバイスを記させてもらおう。
 まず色は黒か紺、グレーがいい。派手な刺し色は相当なオシャレマンじゃないと使いこなせないので、シックな色を。これは最重要だ。チェックなんてもってのほかだ。絶対変になる。
 そしてキャップやハット、ニット帽、ハンチング、キャスケット――と、一概に帽子と言っても種類がたくさんあるが、合わせるのが難しい物も多い。

 まず、ハンチングは間違えると新聞記者みたいになるし、ご近所物語のツトムくんに憧れてキャスケットをかぶっても、服自体がけっこうな具合にオシャレでないと多分しっくりこない。さらに意外と思われるかもしれないがニット帽はかなり難しい。帽子単体だと可愛いのに、いざかぶってみると吹き出しそうになることがよくある。個人的にニット帽は“ネットショッピングで買ってはいけないファッションアイテムランキング”で靴と並んで同率一位だ。

 私がおススメするのはキャップかハットだ。だが一言でキャップと言っても昔からあるようなつばが湾曲したタイプは今や小学生かおじさんか外人さんしかかぶっていないのでやめた方がいい。デビューするならニューエラなどのベースボールキャップタイプか、ワークキャップがおすすめだ。
 ちょっとイカつくて嫌だという人はハットがいい。ストローハットやテンガロンハットは難易度が高いので、普通の形をしたフェルト地のものを選ぼう。様々な形のものがあるので、まずは帽子屋で店の人を捉まえて色々聞いてみるのが一番だ。私がここで好きな物を書いても似合うかどうかは「人による」としか言えないので、まずは店だ。間違ってもデザインが好みだからとネットで買ってはいけない。そういうことは慣れてからだ。私はいきなりネットで買ったが、あれはただただラッキーだったのだ。

 夏に帽子をかぶると頭皮の紫外線ダメージを防げるし、熱中症も予防できる。冬は体温の低下を防いでくれるし、耳を覆えば風だって寒くない。
 私は映像制作業で服装が自由なので仕事中もかぶるし、休日の外出も基本的にかぶる。ぜひ帽子の素晴らしさをたくさんの人に広めたい。

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